体験談 (H.Aさん)

私の体験記

H.A(女性)

眼精疲労?

 私の病名は、「片側顔面けいれん」です。友の会の中でも少ないと思います。この病気がこれだと分かるまでには、長い時間がかかりました。
 最初に私の左目がけいれんになったのは、一五才頃です。(今から三〇数年前です)その頃の自分は、勉強のやりすぎかな?それとも疲れているのかと思うくらいでした。最初のうちはそんなにひどくなく、忘れている時もありました。何年か経って、やっぱり目のピクピクが頻繁になり、うっとうしくて病院に行きました。その病院の先生に言われたのは「身体の疲れ・顔面神経痛でしょう」でした。ブドウ糖と鎮静剤の注射を打ち、ビタミン剤を飲んでいました。
 その治療を何年も続けていましたが、なかなか効果はありませんでした。眼科にも行きました。そこでは、「眼精疲労ですね」と言われて、ここでもビタミン剤の飲み薬と疲れを取る目薬をいただきました。やはり効果はありませんでした。そして、ここから書くことが私の眼のけいれんを少しづつ悪くしていった要因ではないかと思われます。

介 護

結婚、子育て、介護と眼のけいれんは、気になりながらも身体を疲れないようにと気をつけて生活をしていました。まだ、この頃もそんなにひどくありませんでした。(左目のけいれんだけでした)。介護の期間が長く続き、兄が障碍者の為、母と二人で面倒を見てきました。その介護が一二年(今は施設に居ます)。それから母の具合が悪くなり、今度は母の介護が始まりその介護が四年、私の身体はだいぶ疲れていたようです。
母が他界してから私の眼だけのけいれんがどんどん悪くなり、顔半分、口の所までけいれんして口角が上がってきました。これをどうしたらいいのか分からないで困っていた時に、知り合いが新聞に載っていた井上眼科病院の若倉先生の記事を教えてくれました。そこに症状が書いてあり、その一つ一つを自分にあてはめて読んでいたら私の症状と一致したのです。

片側顔面けいれん

平成一二年の八月頃だったと記憶しています。早速、電話をし予約を取りました。一〇月に初めて若倉先生とお会いし診察を受けました。そこで、私の病気が「片側顔面けいれん」だと分かりました。聞いた事もない病名でした。
 病気の説明を聞きましたが、原因は分からない、脳の中は大丈夫、この治療でやりましょうと言われたのがボトックス注射でした。次の年の1月に初めてボトックス注射をしました。緊張してドキドキでした。とても痛くて、特に頬の所に打った時は、背中に電流が走ったように感じ、ゾーっとしたのを覚えています。顔半分がほてっていました。(今は大丈夫です)この注射をやらなければ症状が良くならないと思うと気持ちが沈みますが、今年で六年目、年三回の注射で一時期のひどい時よりだいぶ症状が良くなっています。
 私の場合、疲れ、ストレスと神経の使いすぎだったのでしょうか?原因はわかりませんが、でも若倉雅登先生と出会えたことが良かったと嬉しく思います。
 この病気になったことで、友の会の皆さんと会うきっかけが出来ました。ボランティアにも参加させて頂き、自分に何が出来るか分かりませんが同じ病気を持つ人に少しでも力になれれば、話を聞いてあげられればと微力ではありますが頑張りたいと思います。
※ 例会のときに片側顔面けいれんの方達とお話を伺った時に、皆さんと悩みが同じだと分かりました。

一、 笑顔が出来ない(顔半分が強張る)
二、 写真を撮られるのがイヤ(特に笑った顔が出来ない)
三、 何か好きなことをしている時は気にならない。
四、 夕方から夜、朝一番がけいれんする事が多い。
たまに、耳の中(奥)がけいれんして、夜寝付けない時もある。(これ私です)

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