第9回(2012年)

第9回眼瞼・顔面けいれん友の会例会報告

日時 2012年3月3日(土) 午後1時~3時45分
会場 興和創薬ホール(新日本橋)

参加者数 186名(内、付き添い13名)

プログラム

眼瞼けいれんと心身医学について
  若倉雅登先生(井上眼科病院名誉院長)

不随意運動の治療について、ジストニアを中心に
  堀内正浩先生(川崎市立多摩病院神経内科部長)

片側顔面けいれんに関する最近の話題
  清澤源弘先生(清澤眼科医院院長)

質疑応答
  堀内先生、若倉先生、清澤先生


最初に若倉先生から眼瞼けいれんと心身医学についてのお話がありました。眼瞼けいれんには運動障害、感覚過敏、精神症状の3つの症状があること、眼瞼けいれんの患者にはうつ症状の確率が高いこと、また薬物由来の眼瞼けいれんも多いことなど。生活上の知恵として ①辛いが病気を受け入れよう。②別の考え方がないか探してみよう③他者の支援、医療の支援は受けよう④やりたくないこと、できないことはしない などをアドバイスされました。

川崎市立多摩病院神経内科部長 堀内正浩先生から「不随意運動の治療について、ジストニアを中心に」と題して講演がありました。人間の運動調節、認知、感情など様々な機能をコントロールしているのは大脳基底核ですが、そのうちの線条体という部分が異常に亢進すると突発性ジストニアになる。眼瞼のジストニアは眼瞼けいれん、頸部の場合は痙性斜頚となる。片側顔面けいれんは、高血圧症、高脂血症、糖尿病などの病気が隠れている可能性にも注意すべきとのこと。更に痙性斜頚、口顎ジストニアなど各種のジストニア事例について紹介されました。我々以上に苦しみを抱えられた患者の多いことを認識させられました。

最後に清澤先生からは片側顔面けいれんに関する最近の研究の進捗について紹介いただきました。
脳糖代謝に関する研究も逐次成果が上がっており、将来抜本治療に繋がっていくことを期待したいものです。
お話の後、3名の先生方が参加者からの眼瞼けいれんとメイジュ症候群との関係、薬物に関する疑問など多くの質問に 丁寧にお応えいただきました。

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